「お茶の仕事に携わるなら、いつでも勉強が必要。お茶は生きているし、香りも同じで、終わりはない。そして、感覚は非常に壊れやすいので継続した勉強が必要。だから長く楽しめる仕事よ。」
Brigitte Horrenberger:ブリジット オランベルジェ
(シニア・ティーブレンダー)
創作は非常に個人的な行為であり、私たち一人ひとりに独自のスタイルがあるのは事実です。私は幸運にも、創造的な自由をたくさん与えられてきました。
私がフレーバーティを作るときは「おいしくて美しい」紅茶を生み出せるよう心がけています。
私にとっての「おいしい」とは、ブレンドが豊かになるような風味を持つ、高品質な茶葉を選ぶことからはじまります。
そして、使用するフレーバーが、ベースとなる茶葉の特徴を覆い隠さないことに注意します。ベースの味の個性が表現されていないと、お茶の味はすぐに消えてしまうのです。
香りは、ブレンド名の信頼性に貢献します。しかしながら、飲んでいるのがお茶であり、単なるフレーバー飲料ではないという事実を曖昧にしてはいけません。
「美しい」とは、私が加える装飾的な要素にある、ちょっとした絵画のようなものです。レシピにあるアロマティック・ノートにちなんだものであり、ブレンドが語るストーリーを補強するものです。
Enchan-thé mon amour,
『ENCHAN-THÉ MON AMOUR : アンシャンテ ・モナムール』
その名前は、なんて素晴らしい約束なのでしょう!お茶は多くの喜びを約束します。幸せな約束を願うすべての出会いのように。
フランス語の「ENCHANTÉ:アンシャンテ」は、初めて人に会ったときの喜びを意味します。この言葉の中にある「CHANT : 歌う」という単語が見えますか? 「AMOUR:アムール」は愛です。
つまり、この素晴らしいお茶の名前が示すように、私たちは、誰かの愛を受け入れる時、心は喜び、歌うのです。歌うことによって、愛を迎えるとも言えるでしょう。
私は、配偶者や子供、両親、友人への愛といったものだけでなく、花々や香りへの愛など、この世に存在する、あらゆる愛の形を考えました。このブレンドで、愛というものの様々な側面を表したかったのです。
レモンのような香りで軽快な陽気さを。花々による上品な甘美さを。そして、ロマンティックな関係で遭遇する繊細な瞬間を呼び起こす、ほんの少しのスパイス!を使うことも忘れませんでした。
私の想いはとても大きく、それを表現する作業はほとんど哲学的で困難でもありました。
どうぞお楽しみください。
フランス語の「ENCHANTÉ:アンシャンテ」とは、文中にある通り、人々が初めて出会えた時に覚える喜びを示します。
初めて出会えて嬉しい。満足する。魔法にかけられた。などの意味があります。私たちは、その言葉と「THÉ:テ・お茶」をかけあわせ、「ENCHAN-THÉ:アンシャンテ」 としています。
ブリジットに聞いたフランスのお茶の時間、
「私の好きなのお茶の時間」とは?
「ポットは大きめで、最低でも1リットルは必要ね。
フランス人は、お茶を入れるのにあれこれ手間をかけるより、
美味しいお茶をたっぷり、さっと用意して、
あとはとにかくおしゃべりを楽しむのよ。
そしてもちろん、美味しいお菓子も忘れずにね!」